茣蓙・御座・蓙(読み)ござ

精選版 日本国語大辞典 「茣蓙・御座・蓙」の意味・読み・例文・類語

ご‐ざ【茣蓙・御座・蓙】

〘名〙 藺草(いぐさ)の茎で織った敷物ござむしろ。
※日蓮遺文‐上野殿御返事(1278)「いゑのいも一駄、かうじ一こ、ぜに六百のかわり御ざのむしろ十枚給了」
歌謡・松の葉(1703)二「人立ち返る床の内、をり敷くござの片々に語り残せし短夜の」
[語誌]貴人の座席を意味する「ござ(御座)」が「御ざといふ畳」〔枕草子〕、「ゴザダタミ」〔日葡辞書〕などのように用いられて次第に敬意を失い、藺草の茎で織った敷物をも指すようになった語。そのため、本来の語とは別語と意識され、江戸時代以降には「莞筵」「臥坐」〔書言字考節用集〕などのほか、国字を作って「茣蓙」「蓙」とも書かれた。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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