茶筅髪(読み)チャセンガミ

デジタル大辞泉 「茶筅髪」の意味・読み・例文・類語

ちゃせん‐がみ【茶×筅髪】

室町末期から江戸初期にかけての男子髪形の一。まげをつくらずに、もとどり元結などで束ね、茶筅のような形にしたもの。
江戸時代未亡人などの髪形の一。髪を切り下げて結び、その先端を散らして茶筅のような形にしたもの。

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精選版 日本国語大辞典 「茶筅髪」の意味・読み・例文・類語

ちゃせん‐がみ【茶筅髪】

〘名〙
① 男子の髪の結い方。桃山時代から江戸初期に、髷(まげ)をつくらないで、髻(もとどり)を元結または組紐などで巻き立てた髪型。その形状が茶筅に酷似するところからいう。茶筅坊。茶筅。〔日葡辞書(1603‐04)〕
② 未亡人などの髪の結い方。髪の先を切り下げ、①と同じ形に結んで髪先を垂らし、鬢(びん)・髱(たぼ)などをとったもの。茶筅髷。茶筅。
俳諧・新続犬筑波集(1660)一一「ふりのよきやなぎやいはば茶筅かみ〈政通〉」

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百科事典マイペディア 「茶筅髪」の意味・わかりやすい解説

茶筅髪【ちゃせんがみ】

桃山〜江戸時代の男性の髪形。髻(もとどり)の先が茶筅に似ているところからこの名がある。髪を頭頂よりやや後に下がったところに一束にまとめ,15〜16cmほどの長さでそぎ,根から平たい白元結(しろもとゆい)を巻いて,先端に髪のはしを房のように出したもの。また未亡人が髷(まげ)先を男髷風に切ったのも茶筅髪と称した。
→関連項目髪形

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