日本大百科全書(ニッポニカ) 「菊川(静岡県の川)」の意味・わかりやすい解説
菊川(静岡県の川)
きくがわ
静岡県掛川(かけがわ)市、島田市との境界にある粟ヶ岳(あわがたけ)の東斜面に源をもち、菊川市を流れ、掛川市南東部(国安(くにやす)と菊浜の間)で遠州灘(えんしゅうなだ)に注ぐ川。一級河川。延長約28キロメートル、流域面積158平方キロメートル。上流の小夜ノ中山(さよのなかやま)東麓(とうろく)には中世の東海道菊河宿があった。牧ノ原(まきのはら)台地と小笠山との間を南流する中流部を加茂川、下流を国安川ともよぶ。河口の千浜(ちはま)砂丘に閉塞(へいそく)された下流平野(城飼平野(きこうへいや))は盆地状をなし軟弱地盤で、洪水時の湛水(たんすい)の著しい低湿地であったが、改修が進み、穀倉地帯となった。河口部周辺は御前崎(おまえざき)遠州灘県立自然公園に含まれている。
[北川光雄]
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