精選版 日本国語大辞典 「落穴」の意味・読み・例文・類語
おとし‐あな【落穴】
〘名〙
① 地面に穴を掘り、表面をそれとわからないようにしておいて、人や動物などを落として捕えるようにしかけた穴。陥穽(かんせい)。おとし。おちあな。
※平松家本平家(13C前)九「其上城中には、刃(ひし)を立、陥穴(ヲトシあな)をもして待(まち)進(まゐらせ)候らん」
② 物を中に入れるために箱などにあけた穴。
※雑俳・江戸すずめ(1704)「あけておく戸はぬす人のおとし穴」
④ (比喩的に) それと気づかないでおちいりがちな好ましくない状態。
⑤ 紳士服のラペルなどに、実際には穴をあけず飾りとしてつけるボタン穴。眠り穴。
おち‐あな【落穴】
〘名〙 =おとしあな(落穴)
※玉塵抄(1563)二二「をち穴にをとし入てころされたぞ」
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報