日本大百科全書(ニッポニカ) 「蓬莱(中国、山東省)」の意味・わかりやすい解説
蓬莱(中国、山東省)
ほうらい / ポンライ
中国、山東(さんとう)省東部煙台(えんだい)地級市に所属する県級市。山東半島北岸に位置し、北方海上には廟島(びょうとう)群島が連なり、西は渤海(ぼっかい)、東は黄海(こうかい)に臨む。明(みん)・清(しん)代の府名をとり登州(としゅう)ともいう。人口44万9000(2014)。南部の緩やかな膠東(こうとう)丘陵では、小麦、トウモロコシ、コウリャンのほか、ラッカセイの栽培が盛んである。また、ぶどう酒の生産にも力を入れている。渤海湾頭にあるため、古くから海港として栄えたが、現在は南方60キロメートルの煙台港のほうが栄えている。市北部には2015年開港の煙台蓬莱国際空港がある。市の北西の丹崖(たんがい)山上には宋(そう)代に創建された蓬莱閣がある。
[駒井正一・編集部 2017年1月19日]
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