薦・菰(読み)こも

大辞林 第三版の解説

こも【薦・菰】

マコモやわらで織った筵むしろ
マコモの古名。 「三島江の入江の-をかりにこそ/万葉集 2766
「薦被こもかぶ」の略。
[句項目] 薦を被る

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

精選版 日本国語大辞典の解説

こも【薦・菰】

〘名〙
① (菰) 植物「まこも(真菰)」の古名。《季・夏》
出雲風土記(733)秋鹿「恵曇(ゑとも)の池、陂(つつみ)を築(つ)く。〈略〉四辺(めぐり)に葦(あし)、蒋(こも)、菅(すげ)生ふ」
※拾遺(1005‐07頃か)雑賀・一一七二「心ざしふかきみぎはにかるこもはちとせのさ月いつかわすれん〈道綱母〉」
② まこもを粗く織って作ったむしろ。今は藁(わら)を用いる。こもむしろ。
※万葉(8C後)一一・二五三八「独り寝(ぬ)と茭(こも)朽ちめやも綾席(あやむしろ)緒になるまでに君をし待たむ」
※俳諧・炭俵(1694)下「桜木や菰張まはす冬がまへ〈支梁〉」
③ 植物「こもくさ(薦草)」の。〔享和本新撰字鏡(898‐901頃)〕
④ 「こもかぶり(薦被)②」の略。
雑俳・ぎんかなめ(1729)「橋にねて菰どしゑいぐゎ物がたり」
⑤ (「虚無」とも書く) 「こもそう(薦僧)」の略。〔文明本節用集(室町中)〕
※三十二番職人歌合(1494頃)六番「虚妄僧 花ざかりふくとも誰かいとふべき風にはあらぬこもが尺八」
⑥ 江戸時代、夜、道ばたで客をひいた下級の売春婦。こもむしろを持っていたところからいう。

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