血道（読み）チミチ

デジタル大辞泉

ち‐みち【血道】

「血の道」に同じ。

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

ち‐の‐みち【血道】

〘名〙

① 血液の通るみち。血脈。血管。ちみち。

※彌勒上生経賛平安初期点（850頃）「世尊の筋(すち)脈(チノミチ)盤結とむすほほりて堅固にして」

② ＝けちみゃく（血脈）

※文机談（1283頃）三「上ざまにも道をしろしめす君は、ちのみちを御こころえありて伶人をもゑらばれ」

③ 女性特有の病気の総称。産褥(さんじょく)時・月経時・更年期などに血行不順から起こる、頭痛・のぼせ・めまい・精神不安定などの諸症状、および子宮病など。ちのやまい。ちみち。

※実隆公記‐長享二年（1488）五月四日「抑青女今日未下刻俄損事。血道風気歟」

※浄瑠璃・鑓の権三重帷子（1717）下「母は持病の血の道におさゐが事の其の日より、癪の痞(つか)へに胸痛み」

ち‐みち【血道】

〘名〙

① ＝ちのみち（血道）①

② ＝ちのみち（血道）③

※黒潮（1902‐05）〈徳富蘆花〉一「妻は時の騒ぎに血逆(チミチ)を起して、胎内の児と共に土中の人となった」

出典　精選版 日本国語大辞典