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行く・往く ゆく

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大辞林 第三版の解説

ゆく【行く・往く】

( 動五[四] )
〔同義の語に「いく」があり、上代から併用される。「ゆく」と「いく」は一般に同じ語の少し異なった語形とうけとられており、本辞典では、この「ゆく」の項で両方あわせて記述する〕
人・動物・乗り物が、移動する。話し手に近づく場合は「来る」という。
人・動物・乗り物が、話し手のいる場所から遠くへ移動する。 「これから銀行へ-・くところだ」 「父は今、タバコを買いに-・っています」 「まっすぐ-・けば駅へ出ます」
人・動物・乗り物が、目的の地点に向かって進む。また至りつく。 「京都を見たあと奈良へ-・く」 「プールに泳ぎに-・く」 「何度も神戸へ-・ったことがある」 「大阪から九州へ-・く列車」
ある地点を通過する。往来する。 「道-・く人々の服装もカラフルだ」 「野-・き山-・き我来れど/万葉集 4344
動作者が話し手とともに移動する。話し手を中心に考えたときは「来る」で表現することも可能。 「映画を見に行くところなんだが、君も一緒に-・かないか」
人・動物以外のものが、運ばれて移動する。話し手に近づく場合は「来る」という。
手紙・通知・電話などがある地点に到達する。 「該当者には役所から通知が-・くはずだ」
風・匂いなどがある所に到達する。 「風が-・かないように戸をしめる」
学校の生徒や軍隊の兵士などになる。 《行》 「うちの次男は幼稚園に-・っています」 「父は戦時中兵隊に-・っていました」
(「嫁に行く」「養子に行く」などの形で)他の家へ移る。 《行》 「大阪へ嫁に-・った娘」
去って帰らない。
年月が経過する。 「 - ・く春を惜しむ」 「 - ・く年来る年」
水が流れ去る。 「 - ・く河の流れは絶えずして、しかももとの水にあらず/方丈記」
ある方法・状態で、動作を開始する。 「よし、この手で-・こう」 「さあ、今日も元気で-・こう」 「ではもう一度初めから-・こう(=初メカラヤリ直ソウ)」
物事が進展・実現する。行われる。 「こんどの実験はうまく-・った」 「世の中はなかなか理屈どおりには-・かないものだ」 「仕事が思うように-・かない」
事態が進展して、ある段階に至る。 《行》
ある段階に至る。ある状態に達する。 「きれい好きもあそこまで-・くと、潔癖を通りこしている」 「社長とは-・かないまでも専務ぐらいにはなりたい」
ある年齢に達する。 「もっと年の-・った人だった」 「年端としはも-・かない娘」
(「そこへ行くと」の形で)そういう点から考えると。 「都会は道路が混雑して自動車があっても十分に使えない。そこへ-・くと、郊外では自動車があるとまことに便利だ」
気持ちが、満足した状態になる。 「満足の-・くような回答」 「納得が-・くまで尋ねる」 「心-・くまで楽しむ」
(「…するわけに行かない(行かぬ)」の形で)しかるべき理由があって…することができない。 《行》 「本当の理由を話すわけには-・かない」 「期日までに返さないわけに-・かない」
性交において、快感が絶頂に達する。俗語的な言い方なので主に「いく」の形を用いる。
(補助動詞) (動詞の連用形または連用形に接続助詞「て(で)」を添えたものに付いて)
話し手またはある問題や中心となっているものから遠ざかる意を表す。 「船が沖へ出て-・く」 「車はどんどん遠ざかって-・く」
その傾向が増大する意を表す。 「だんだんしぼんで-・く」 「明け-・く空」
動作・状態の継続する意を表す。 「万代に言ひ継ぎ-・かむ/万葉集 4003
[可能] ゆける
〔 (1) 現代語では、「いく」にくらべ、「ゆく」の方がより文章語的な感じをもつ。 (2) 原則として「ゆく」「いく」どちらの形も使えるが、「立ちゆく」「亡びゆく」「更けゆく」「消えゆく」、「ゆくえ」「ゆく末」「ゆくて」「ゆく春」「ゆくゆく(は)」などは普通、「いく」の形をとらない。 (3) 連用形の音便形は、現代語では「いく」の「いっ(て)」「いっ(た)」の形しか用いられない。ただし古くは「ゆく」にも音便形として「ゆい(て)」があった。 (4) 平安鎌倉時代の漢文訓読では「いく」の例はまれで、ほとんど「ゆく」が用いられた〕
[表記] ゆく(行・逝)
「行く」は“他の場所に移動する。いく”の意。「会社へ行く」「買い物に行く」「嫁に行く」「出て行く」  「逝く」は“死ぬ”の意。「世紀の英傑逝く」

出典|三省堂
(C) Sanseido Co.,Ltd. 編者:松村明 編 発行者:株式会社 三省堂 ※ 書籍版『大辞林第三版』の図表・付録は収録させておりません。 ※ それぞれの用語は執筆時点での最新のもので、常に最新の内容であることを保証するものではありません。

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