袋草紙・袋草子(読み)ふくろぞうし

精選版 日本国語大辞典 「袋草紙・袋草子」の意味・読み・例文・類語

ふくろ‐ぞうし ‥ザウシ【袋草紙・袋草子】

(「ふくろそうし」とも)
[1] 〘名〙 図書装丁の一つ。紙を縦に二つ折りにしたもの一〇~二〇枚を重ね、折り目と反対側を糸や紙縒(こより)でとじた書冊。代表的な和装本
河海抄(1362頃)五「官家より公家執柄大臣家に献する袋草子事歟」
[2] 平安末期の歌学書。いわゆる袋草紙(上巻)と袋草紙遺稿(下巻)の両巻から成る。藤原清輔著。上巻は、保元二~三年(一一五七‐五八)までに一応成立し、平治元年(一一五九)に二条院に奏覧した。歌合歌集に関する故実歌人逸話、珍しい歌の例などについて記されており、下巻は、上巻に続き、ほぼ同じ頃に成立し、歌合に関する知識などについて述べている。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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