被・着(読み)きせ

精選版 日本国語大辞典 「被・着」の意味・読み・例文・類語

きせ【被・着】

〘名〙 (動詞「きせる(着)」の連用形名詞化)
和裁で、縫い目の糸が表から見えるのを防ぐために、縫い目の線に沿って少し深く折りをつけて表にかえすこと。また、そのもの。
※女面(1958)〈円地文子〉一「衣装の脇の縫目のきせをひろげて見せた」
② 汁わんや飯茶わんなどのふた。
※合巻・蝶双春花壇(1834)下「汁椀のきせ飯(いひ)のきせ」
③ 「きせもの(被物)②」の略。
人情本・春色恋廼染分解(1860‐65)二「天窓(あたま)の物も張りこんで、馬爪(ばづ)や着(キ)せぢゃありやせん

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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