見回・見廻(読み)みまわし

精選版 日本国語大辞典 「見回・見廻」の意味・読み・例文・類語

み‐まわし ‥まはし【見回・見廻】

〘名〙
① あちこち見まわすこと。
② 見はり。監督
太閤記(1625)一五「秀次公より、朝鮮渡海之人々見廻とし、丹羽五平治を被(つかはされ)し時」
建築で、正面から側面へのつづきをいう。たとえば、正面から側面へ同じ仕上げ、あるいは形式で続いていることをいう。

み‐まわ・る ‥まはる【見回・見廻】

〘他ラ五(四)〙 警戒・監督・見物などのためあちこちを回って歩く。巡察する。巡視する。
殿暦‐長治元年(1104)九月二七日「辰剋許余参御堂、見廻後参宮御堂
平家(13C前)六「釈迦堂をはじめて、堂々見まはれ共、小督殿に似たる女房だに見え給はず」

み‐まわ・す ‥まはす【見回・見廻】

〘他サ五(四)〙 あちらこちらを見る。方々を見る。まわりをぐるっと見る。
※宇津保(970‐999頃)楼上下「人々多く見まはし給へば、一人としてもおろかに思ひ、泣き給はぬなし」
雪中梅(1886)〈末広鉄腸〉下「お春は近傍(あたり)を見顧(ミマハ)しながら」

み‐まわり ‥まはり【見回・見廻】

〘名〙 警戒・監督・見物などのために見回ること。また、その人。
有馬私雨(1672)「入からにやがてしるしは有馬の湯みまはりまたではつか山哉」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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