親子関係(読み)おやこかんけい

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「親子関係」の意味・わかりやすい解説

親子関係
おやこかんけい

自然的血縁関係のある (自然親子) 実親子関係と,法律上親子とされる (法定親子) 養親子関係とがあり,実親子関係はさらに嫡出親子関係と非嫡出親子関係とに分れる。母子関係は,嫡出,非嫡出を問わず,分娩の事実によって生じるが,嫡出父子関係については推定規定が設けられており (民法 772) ,非嫡出父子関係は認知によって生じる (779,787条) 。養親子関係は養子縁組によって発生し,養子縁組の日から養親の嫡出子となる (809条) 。親は未成年の子に対して親権を有し (818条) ,親子は互いに扶養義務を負い (877条) ,また互いに相続人となる (887,889条) 。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の親子関係の言及

【出自】より

…個人が親を通じて特定祖先と系譜的なつながりをもち,このつながりが,特定祖先を共有する集団またはカテゴリーの成員資格規準となる場合,個人を集団またはカテゴリーに所属させるこのような原則を出自という。系譜的なつながりとは,特定祖先に発して子孫(個人)へと至る連綿とした代々の親子関係であり,このような〈親子関係の連鎖filial links〉を通じて,集団またはカテゴリーへの所属権(メンバーシップ)が親から子へと伝達されていく。通常メンバーシップは,ある親のもとに生まれることによって生得的に獲得されるが,出自はあくまでも社会的に認知された親子関係とその連鎖を通じてたどられるので,〈養子縁組adoption〉によってメンバーシップが獲得され伝達される場合もある。…

【親族】より

…親子関係に発する血族関係と婚姻関係に発する姻族との総称。社会関係の一つとしての親族関係は,夫婦・親子・キョウダイ(兄弟姉妹)という3種の基本的関係およびそれらを組み合わせた関係の連鎖によってなり,父方・母方(夫方・妻方)の双方にわたり,本来双系的な組織である。…

※「親子関係」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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