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親日派の土地没収

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朝日新聞掲載「キーワード」の解説

親日派の土地没収

韓国政府の「親日反民族行為者財産調査委員会」は5月2日、韓国併合条約に調印した当時の首相、李完用ら親日派9人の子孫が相続した土地計約25万5千平方メートルを国家所有とする決定を下した。9人は、植民地支配に至る過程から独立までの間、日本に協力したり、抵抗運動を弾圧したりした「売国行為」によって蓄財したと認定された。○台湾高まる台湾人意識「中華人民共和国政府は台湾の主権を継承したと強調するが、台湾への義務を果たしていない。例えば、台湾の日本への割譲と47年の中華民国政府による台湾人虐殺(二・二八事件)では、中国政府は台湾人に正式な謝罪も補償もしていない」中国との関係を担当する台湾行政永内閣)大陸委員会の若手官僚は一気にまくし立てた。中国との対立関係は、こうした過去への怒りに根ざす。さらに新しい政治の動きが、改めて歴史に目を向けさせている。2000年に国民党から政権交代した民進党は、台湾の主体性を強調する「台湾本土化」と、中国との違いを強調する「脱中国化」を目指している。台湾のあり方を考える時、人々は「自分は台湾人か、中国人か」を考えざるをえない。その時に歴史が視野に入ってくる。各種世論調査では、90年代後半から台湾人という回答が増え、中国人は減っている。昨年12月の政治大学選挙研究センターの調査では、台湾人44%、どちらでもある45%に対し、中国人と答えた人は6%だった。台湾人意識の高まりである。李登輝・前総統は99年に中国との関係を「特殊な国と国との関係」とする「二国論」を提起。陳水扁総統は02年に「一辺一国論」で、中台はそれぞれ別の国だと主張し、いずれも中国の猛反発を招いた。さらに、台湾独立派は「中華民国」から「台湾国」「台湾共和国」への変更を求める「正名(名を正す)」運動を展開、「台湾」という呼称の使用を求めている。当局もこれに応えて、今年2月には「中華郵政」「中国石油」などの公営企業名を「台湾郵政」「台湾中油」に変えた。名称の見直し、国の見直しは、歴史の見直しにつながる。歴史の見直しは、左ページで紹介するように歴史教育の場にも及んでいる。国民党政権時代は触れることもタブーだった二・二八弾圧事件についても、真相究明を求める声は高まっている。「二・二八事件は台湾の主権の根源だ。国民党によってゆがめられた事件の真相を取り戻す」と語るのは、二二八事件記念基金会の楊振隆・代表。当局の支援を得た基金会は、09年の開館をめざして「二二八国家記念館」を建設中だ。台湾の針路を決める来春の総統選挙、台湾独立の動きを牽制(けんせい)する中国との関係――。台湾政治で「歴史」の持つ意味は大きい。

(2007-05-28 朝日新聞 朝刊 東特集A)

出典|朝日新聞掲載「キーワード」
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