言論,出版,集会,結社臨時取締法(読み)げんろんしゅっぱんしゅうかいけっしゃりんじとりしまりほう

世界大百科事典(旧版)内の言論,出版,集会,結社臨時取締法の言及

【言論統制】より

…さらに,すでに最初から政府の監督下にあった日本放送協会のラジオに対する統制を強化し,他方では用紙,フィルムなどの資材統制を武器としながら,新聞,出版,映画,レコードなどの企業を強権的に整理統合し,全メディアの支配権が政府に握られていった。国家総動員法(1938),映画法(1939),新聞紙等掲載制限令(1941),国防保安法(1941),言論出版集会結社臨時取締法(1941)などの統制法規がつぎつぎに制定され,厳重な検閲やあいつぐ記事差止めとあいまって言論表現のわくは閉塞同然の状態にまでせばめられていった。さらにこれらを特高警察と憲兵機構が補完していた。…

【出版法】より

…広義には印刷出版に関する法令を意味するが,狭義には明治憲法下にあって新聞紙法とならんで印刷媒体を規制した法律(1893公布)をいう。出版物の取締りは江戸時代に始まるが,明治政府は維新のさなか次々に出版統制の布告を発した。法規としての体裁がととのったのは1869年(明治2)の出版条例(行政官達)からである。この出版条例は書籍出版の官許制を定めるとともに,機密漏洩,誹謗,淫蕩の書等の出版を処罰することとした。…

【新聞紙法】より

…明治期から第2次大戦終了時まで存続した日本の新聞および雑誌取締りに関する法律。1909年5月6日に公布(法律第41号)され,45年9月27日付GHQ(連合国総司令部)覚書〈新聞及び言論の自由への追加措置〉によって執行を停止され,49年5月24日公式に廃止された(法律第95号)。この法律は1897年に改正された新聞紙条例の改正法で,1909年3月,第25帝国議会に議員立法の形で新聞紙条例中一部改正法律案として上程されたが,審議の過程で提出原案からははるかに後退した規制色の強い内容の法案に変貌し,名称も新聞紙条例から新聞紙法に改められた。…

【太平洋戦争】より

…1941年12月8日から45年9月2日にかけて日本と連合国とのあいだで戦われた戦争。
【戦況】

[戦争の原因]
 太平洋戦争は満州事変および日中戦争とともに十五年戦争と総称され,十五年戦争の第3段階にあたり,かつ第2次世界大戦の重要な構成要素をなす戦争である。近年は,戦争の実質からして〈アジア・太平洋戦争〉という呼称も提唱されている。満州事変と日中戦争は,ともに日本の中国に対する侵略戦争であったが,日中戦争は軍部の短期終結の予想に反し,抗日民族統一戦線を基礎とする中国側の強力な抵抗により泥沼の長期戦となった。…

※「言論,出版,集会,結社臨時取締法」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

青天の霹靂

《陸游「九月四日鶏未鳴起作」から。晴れ渡った空に突然起こる雷の意》急に起きる変動・大事件。また、突然うけた衝撃。[補説]「晴天の霹靂」と書くのは誤り。[類語]突発的・発作的・反射的・突然・ひょっこり・...

青天の霹靂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android