詛(漢字)

普及版 字通 「詛(漢字)」の読み・字形・画数・意味


12画

[字音]
[字訓] のろう・そしる・ちかう

[説文解字]
[その他]

[字形] 形声
声符は且(そ)。〔説文〕三上に「(のろ)ふなり」とあり、呪詛の意。〔書、無逸〕に「詛(そしう)」、〔書、呂刑〕に「詛」の語があり、詛盟とは自己詛盟、神に誓ってその誓いに違うときは、自ら定めた罰に服することをいう。〔詩、小雅、何人斯〕に「此の三物を出だして 以て爾(なんぢ)を詛す」とあって、呪詛には供物を提供した。〔左伝〕に詛盟のことが多くみえ、近出の〔侯馬盟書〕によってその実際を知りうる。宋代出土の〔詛楚(そそ)文〕は、秦の昭襄王が楚王を呪詛するための石刻の文である。詛を祓うことを(祝)(しゆう)という。〔左伝、昭二十年〕「其の善(ぜんしう)と雖も、豈に能(よ)く兆人の詛にたんや」とあり、衆人の詛には勝ちがたいものとされた。

[訓義]
1. のろう、そしる、神かけてのろう。
2. ちかう、神かけてちかう。
3. はばむ。

[古辞書の訓]
〔新字鏡〕詛 乃呂不(のろふ)〔名義抄〕詛 トゴフ 〔立〕詛 ノロフ

[語系]
詛tzhiaとtjiu、・呪tjiukは声近く、呪詛の意がある。tiu、tuもその系列の語。みな祈ることをいう語である。

[熟語]
詛祝・詛盟詛詈
[下接語]
怨詛・厭詛・呪詛・祝詛・衆詛・大詛・巫詛・謗詛・盟詛

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android