普及版 字通 「豎(漢字)」の読み・字形・画数・意味
豎
15画
(異体字)竪
人名用漢字 13画
[字訓] しもべ・たつ
[説文解字]
[字形] 形声
声符は豆(とう)。豆に・(じゅ)の声がある。〔説文〕三下に「堅く立つなり」(段注本)という。部首に「(けん)は堅なり」とあり、を堅、豆を樹立の意とするものであろう。字はまた俗に竪に作る。籀文(ちゆうぶん)の字形は殳(しゅ)に従っており、それならば豆(鼓形の腰かけ)にかけた臣(臣豎)に殳を加える形となり、神につかえる臣豎を原義とするものと思われる。「たつ」の意は、樹との通用義であろう。
[訓義]
1. しもべ、神に仕える徒隷、こども。
2. したやく、こもの。
3. 樹と通じ、みじかい、たつ。
4. たてる、たて。
5. まっすぐ、ただしい、なおい。
[語系]
豎・樹zjioは同声。儒・嬬・孺njio、需・sioは声近く、これらはもと需が雨乞いの巫で、他もその関連の語。豎もその系統の語であった。戲(戯)は武事をいう字で、虎形の神が豆に腰かけ、後ろから戈を加える形。豎は神の徒隷たる臣が豆に腰かけ、後ろから殳を加える形で、両字はその造字法がきわめて似ている。
[熟語]
豎衣▶・豎官▶・豎義▶・豎議▶・豎柵▶・豎子▶・豎児▶・豎儒▶・豎臣▶・豎人▶・豎毛▶・豎吏▶・豎理▶・豎立▶
[下接語]
閹豎・猾豎・牛豎・凶豎・愚豎・群豎・豎・侍豎・醜豎・小豎・豎・奴豎・童豎・豎・内豎・二豎・匹豎・嬖豎・牧豎・僕豎・庸豎・両豎
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報