赤坂(愛知県)(読み)あかさか

日本大百科全書(ニッポニカ) 「赤坂(愛知県)」の意味・わかりやすい解説

赤坂(愛知県)
あかさか

愛知県南東部、豊川市(とよかわし)の地名。東海道五十三次の第37番目の宿場。1601年(慶長6)江戸幕府の直轄地として代官所が置かれ、明治維新後も三河県の県庁所在地となった。現在は豊川市の西部音羽(おとわ)町地区の中心商店街。国道1号、名古屋鉄道本線が通じ東西交通の要地。宿場時代の享保(きょうほう)年間(1716~1736)は、戸数400、本陣3、脇(わき)本陣1、旅籠(はたご)83軒が軒を並べる盛況で、街村式集落形態を今日に残す。御油(ごゆ)宿との間16町(約1.7キロメートル)にある松並木は有名で、国指定の天然記念物。芭蕉(ばしょう)の句碑「夏の月御油より出でて赤坂や」が関川神社の境内にある。南部に紅葉の名所として知られる宮路山がある。

[伊藤郷平]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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