赤毛のアン(読み)アカゲノアン

デジタル大辞泉 「赤毛のアン」の意味・読み・例文・類語

あかげのアン【赤毛のアン】

原題Anne of Green Gablesモンゴメリー長編小説。1908年刊。カナダプリンスエドワード島舞台に、孤児院から引き取られた少女アン成長を描く。「アンの青春」(1909年刊)、「アンの愛情」(1915年刊)などの続編があり、映画化、テレビドラマ化作品も多数

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「赤毛のアン」の意味・わかりやすい解説

赤毛のアン
あかげのあん
Anne of Green Gables

カナダの女流児童文学者L・M・モンゴメリーの少女小説。1908年刊。セント・ローレンス湾内のプリンス・エドワード島を舞台にした連作の第一巻。男子養子を希望した老兄妹の家に孤児院から間違ってもらわれてきた少女アンが、失敗を重ねながら、家族や近隣の人々の愛を獲得して健やかに成長していく。少女の心理への理解とエピソードの身近さで少女に人気がある。続編として『アンの青春』『アンの幸福』『アンの夢の家』などが書かれ、22冊に及んだ。

神宮輝夫

『『赤毛のアン』(村岡花子訳・新潮文庫/中村佐喜子訳・角川文庫)』『村岡花子訳『赤毛のアンシリーズ』全10巻(1973・講談社)』

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「赤毛のアン」の意味・わかりやすい解説

赤毛のアン
あかげのアン
Anne of Green Gables

カナダの小説家 L.M.モンゴメリーが 1908年に出版した小説。赤毛の孤児アンがプリンスエドワード島のエボンリーという片田舎の老兄妹に引取られてきて,その言動で村人たちの穏やかな生活に次々と「事件」を巻起す。古い因習にとらわれないアンのふるまいに,人々は驚かされたり,あきれたりしながらも,アンにひきつけられ,いつしか愛情をいだくようになる。著者はアンにみずからの少女時代を重ね合せ,愛する故郷でアンに思う存分活躍させている。カナダの片田舎の美しい自然やつつましい風土を背景とした,痛快かつロマンティックな物語は,出版されるや大反響を呼び,いまなお根強い人気を保っている。

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デジタル大辞泉プラス 「赤毛のアン」の解説

赤毛のアン

①ルーシー・モード・モンゴメリーの長編小説。1908年刊。カナダのプリンスエドワード島を舞台に、孤児院から引き取られた少女アンの成長を描く。
②1965年初演のミュージカル。原題《Anne of Green Gables: The Musical》。作詞:ドン・ハーロン、ノーマン・キャンベル他、作曲:ノーマン・キャンベル。①に基づく。
③①を原作とした日本のテレビアニメ。放映はフジテレビ系列(1979年1月~12月)。制作:日本アニメーション。声の出演:山田栄子ほか。「世界名作劇場」シリーズのひとつ。孤児院から引き取られた少女アンの成長を描く。1979年、厚生省児童福祉文化賞を受賞。

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