精選版 日本国語大辞典 「赤貝・蚶」の意味・読み・例文・類語
あか‐がい ‥がひ【赤貝・蚶】
〘名〙
① フネガイ科の二枚貝。北海道南部以南に分布し、内湾の水深四〇メートル内外の泥中にすむ。殻長約一二センチメートルと大きく、殻頂がふくらみ、表面は白地に褐色の殻皮でおおわれ、四二本内外の放射状の肋(ろく)がある。近似種にサルボウガイ、サトウガイなどがある。肉は橙赤色で甘味があり、酢の物、鮨種、赤貝飯などにされる。肉が赤いところからいう。きさがい。《季・春》
※朝倉亭御成記(1568)「九献、あかがゐ」
③ 「あかがいうま(赤貝馬)」の略。
※俳諧・曠野(1689)員外「次第々々にあたたかになる〈冬文〉 春の朝赤貝はきてありく児〈舟泉〉」
④ 成人女性の外陰部をいう隠語。
※浮世草子・好色旅日記(1687)五「まんまと生た赤貝(アカガイ)におちそめて、さんざん取みだし」
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