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超流動ヘリウム3 ちょうりゅうどうヘリウムさんsuperfluid helium 3

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典の解説

超流動ヘリウム3
ちょうりゅうどうヘリウムさん
superfluid helium 3

超低温 (数 mK以下) の液体ヘリウム3が示す特異な状態。 1972年にヘリウム3を融解曲線に沿ってポメランチューク冷却 (→ポメランチューク冷却法 ) したときに,異常現象として D.リー,R.C.リチャードソン,D.D.オシェロフにより発見され,核磁気共鳴の実験で超流動相の存在が確認された。超流動相にA相とB相がある。超伝導と同じように,フェルミオンであるヘリウム3原子がファン・デル・ワールスの引力部分によって対を形成して超流動状態を実現する。この際,2つの原子が近づいたときに働く斥力を避けるため,対の軌道角運動量は量子数が1の状態,したがって対のスピン角運動量が1の状態になる。そのため超流動現象として超流動ヘリウム4や超伝導と同じような性質を示す反面,対の内部自由度が多いことに起因する新しい現象が現れる。A相とB相は対の内部状態が違った状態で,励起のエネルギーギャップがB相では等方的であるのに反し,A相では非等方的である。そのためA相の超流動の性質も非等方的である。

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