越す・超す(読み)こす

大辞林 第三版の解説

こす【越す・超す】

( 動五[四] )
山・川その他の障害物や境界線の上を通り過ぎてその向こう側へ行く。 《越》 「峠を-・す」 「箱根八里は馬でも-・すが-・すに-・されぬ大井川」 〔「越える」に比べて、ある一点を突破することに主眼がある〕
ある基準・数値を上まわる。こえる。 「四万人を-・す大観衆」 「三時間を-・す大演説」 「五〇の坂を-・す」
ある区切り目となる時や困難な時期を過ぎる。 《越》 「この問題の解決は年を-・しそうだ」 「ツバメは南の暖かい国で冬を-・す」
後ろから行って先を進んでいたものより前に出る。位などが上位になる。 《越》 「ライバル会社の先を-・して新型機種を発売する」 「大将を人より-・して大臣になして/宇津保 楼上・下
(「…にこす」の形で)…よりも優れる。…よりもよい。 「給料は高いに-・したことはない」 「これに-・す幸いはございません」
引っ越しする。ひっこす。 《越》 「隣に-・して来た人」 「転任で大阪へ-・すことになった」
(「おこしだ」「おこし下さる」などの形で)「行く」「来る」の尊敬表現。いらっしゃる。 《越》 「あら、どちらへお-・しですか」 「皆様どうぞおそろいでお-・し下さい」 〔本来「越ゆ」に対する他動詞であったが、神の力などによって自分自身を越えさせる意から転じて、ほぼ「越える」と同じような意味で用いられるようになった〕
[可能] こせる
[慣用] さきを- ・ 峠を- ・ 年を- ・ 一山-

出典 三省堂大辞林 第三版について 情報

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