蹤跡・縦迹(読み)しょうせき

精選版 日本国語大辞典 「蹤跡・縦迹」の意味・読み・例文・類語

しょう‐せき【蹤跡・縦迹】

〘名〙 (「じょうせき」とも)
① ことが行なわれたことを示す、しるしとなるようなもの。前例や事跡。
※石清水田中家文書‐延久四年(1072)九月五日・太政官牒「件山立券以後、年紀多積、准蹤跡、可裁許者」
※高野本平家(13C前)八「太政天皇の、伊勢へ公卿勅使をたてらるる事は〈略〉三代の蹤跡(セウセキ)ありといへども、是みな御出家以前なり」 〔史記‐孟嘗君伝〕
② (━する) あとを追うこと。追跡すること。また、去ったあと。ゆくえ。
※南游集(1364頃)寄天岸首座「孤雲蹤跡我相似。只恨不東野龍
※玉石志林(1861‐64)一「此犬猟師の指令に随ひて野猪を蹤跡し」 〔李白‐估客行〕
③ 住む所。居所
随筆・折たく柴の記(1716頃)上「我父にておはせし人も東走西奔、その蹤跡さだまれる事もなくして年を経給ひしうち」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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