精選版 日本国語大辞典 「軋・輾」の意味・読み・例文・類語
きし・る【軋・輾】
[1] 〘自ラ五(四)〙 堅いもの同士が強く触れ合って音が出る。摩擦し合って音が出る。きしむ。〔十巻本和名抄(934頃)〕
[2] 〘他ラ四〙
① 堅いものが強く触れ合って音を出す。摩擦して音を出す。また特に、車輪が摩擦で音をたてるほど車を疾走させる。きしませる。
※平家(13C前)三「暁氷をきしる車のあと」
② 物と物とを、すれ合うようにする。音をたててすり合わせる。
※木工権頭為忠百首(1136頃)桜「やまうちのみそきはにうゑし桜花かきをきしりて咲にける哉〈藤原親隆〉」
③ 勢いや数を争うように、触れ合わせる。また、接触して、競い合わせる。
※撰集抄(1250頃)七「社はいらかをならべ、廻廊軒をきしれり」
④ ねずみなどが、きしるような音をたてて物をかじる。歯でかじる。
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