近藤 乾三(読み)コンドウ ケンゾウ

新撰 芸能人物事典 明治~平成 「近藤 乾三」の解説

近藤 乾三
コンドウ ケンゾウ


職業
能楽師(宝生流シテ方)

肩書
重要無形文化財保持者(能シテ方)〔昭和41年〕,日本芸術院会員〔昭和51年〕

別名
俳号=いぬゐ

生年月日
明治23年 11月3日

出生地
東京市 下谷区(東京都 台東区)

学歴
下谷高小卒

経歴
父・近藤敦吉について6歳から謡曲を学び、明治32年「鞍馬天狗」子方で初舞台。34年16代宗家宝生九郎知栄の内弟子となり、39年「草薙」で初シテをつとめる。昭和23年能楽協会常務理事、宝生会常務理事に就任。32年より日本能楽会会員。35年日本芸術院賞を受賞、41年人間国宝に認定される。46年病を得、以後独吟、一調などで舞台に立った。重厚、堅実さに加えて華やかさを併せもつ芸風で知られ、晩年は謡に独自の境地をひらいた。代表的な舞台に「稜鼓」「藤戸」「俊寛」「景清」「実盛」「隅田川」などがある。また俳人として「ホトトギス」同人でもある。51年日本芸術院会員、60年文化功労者。著書に「さるをがせ」「こしかた」「能―わが生涯」「芸の道・人の道」がある。

所属団体
日本能楽会

受賞
日本芸術院賞(昭34年度)〔昭和35年〕,文化功労者〔昭和60年〕 勲三等瑞宝章〔昭和52年〕 芸術祭賞〔昭和29年〕「満仲」,東京都名誉都民〔昭和61年〕

没年月日
昭和63年 10月1日 (1988年)

家族
父=近藤 敦吉,長男=近藤 乾之助(能楽師)

伝記
日本の100人―リーダーたちの素顔 日本経済新聞社 編(発行元 日本経済新聞社 ’86発行)

出典 日外アソシエーツ「新撰 芸能人物事典 明治~平成」(2010年刊)新撰 芸能人物事典 明治~平成について 情報

20世紀日本人名事典 「近藤 乾三」の解説

近藤 乾三
コンドウ ケンゾウ

明治〜昭和期の能楽師(宝生流シテ方) 宝生会常務理事。



生年
明治23(1890)年11月3日

没年
昭和63(1988)年10月1日

出生地
東京・下谷

別名
俳号=いぬゐ

学歴〔年〕
下谷高小卒

主な受賞名〔年〕
芸術祭賞〔昭和29年〕「満仲」,日本芸術院賞〔昭和35年〕,勲三等瑞宝章〔昭和52年〕,文化功労者〔昭和60年〕,東京都名誉都民〔昭和61年〕

経歴
父について6歳から謡曲を学び、明治32年「鞍馬天狗」で初舞台。33年16代宗家宝生九郎知栄の内弟子となり、39年「草薙」で初シテをつとめる。昭和34年日本芸術院賞を受賞、41年人間国宝に認定される。46年病を得、以後は独吟、一調などで舞台に立った。当り役に「藤戸」「俊寛」「景清」など。また俳人として「ホトトギス」同人でもある。60年文化功労者。随筆に「さるをがせ」「こしかた」などがある。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

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