逆輸入(読み)ギャクユニュウ(英語表記)reverse flow of trading goods

デジタル大辞泉 「逆輸入」の意味・読み・例文・類語

ぎゃく‐ゆにゅう〔‐ユニフ〕【逆輸入】

[名](スル)一度輸出した物を再び輸入すること。技術文化にもいう。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「逆輸入」の意味・読み・例文・類語

ぎゃく‐ゆにゅう ‥ユニフ【逆輸入】

〘名〙 一度輸出した物を輸出先の国から加工品などとして逆に輸入すること。文化や技術にもいう。
東京朝日新聞‐明治三八年(1905)三月二七日「或は一旦輸出せるものの逆輸入を企つる者あり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

百科事典マイペディア 「逆輸入」の意味・わかりやすい解説

逆輸入【ぎゃくゆにゅう】

日本企業海外で生産した製品を国内で輸入・販売すること。また,急激な円高円高・円安)を背景に,海外に輸出した製品を再び輸入し販売することも逆輸入という。1980年代以降,安価な労働力目的としたり,貿易摩擦を避けるために消費地立地を図ったりするなど,日本企業の海外進出が進んだなか,円高を背景として日本市場そのものをねらった海外生産も急増し,逆輸入が製品輸入に占める割合は大きくなっていたが,最近では円安傾向が続き,国内生産を復活させた企業も増えている。
→関連項目価格破壊産業空洞化

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「逆輸入」の意味・わかりやすい解説

逆輸入
ぎゃくゆにゅう
reverse flow of trading goods

従来輸出していた製品を生産コストの低い外国で製品化させ,本国企業が輸入すること。国際競争力の強い企業は輸送費の節減,工場立地難回避,原材料の安定供給,低賃金などの生産費軽減を追求して現地で生産を行うようになる。このような直接投資受入国ないし企業進出受入国では,資本不足を解消したり雇用を増大させる効果があり,さらに経営管理技術,生産技術なども移転され,低廉な生産費の有利性により,元来国際競争力のある本国企業の製品よりも安く生産できるようになる。従来日本の海外直接投資は,第三国市場への輸出基地として生産を行うことを目的とするものや貿易摩擦回避のため消費市場で直接販売する消費立地型のものが多かったが,近年の円高を背景に日本市場への逆輸入を目的とするものがふえてきている。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android