逍遙・逍揺(読み)しょうよう

精選版 日本国語大辞典 「逍遙・逍揺」の意味・読み・例文・類語

しょう‐よう セウエウ【逍遙・逍揺】

〘名〙
① (━する) 気のむくままにあちこちと遊び歩くこと。そぞろ歩き。散歩。徜徉(しょうよう)
万葉(8C後)五・八五三・序文「余以暫徃松浦之県逍遙、聊臨玉嶋之潭遊覧」
※宇津保(970‐999頃)吹上上「玉津島にいり給て、そこに遊びせうようし給て」 〔詩経‐鄭風・清人
② (━する) 世間の俗事を離れて楽しむこと。
※菅家文草(900頃)二・山家晩秋「若教天下交意、真実逍遙独此秋」 〔荘子‐譲王〕
③ 香木の名。分類は伽羅(きゃら)。香味は酸苦甘鹹。六十一種名香の一つ。この香は、一箇真心、優游自在にして楽しみ遊ぶ心地が「荘子‐逍遙遊」の義に通じるという。〔新札往来(1367)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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