途切・跡切(読み)とぎれる

精選版 日本国語大辞典 「途切・跡切」の意味・読み・例文・類語

と‐ぎ・れる【途切・跡切】

〘自ラ下一〙 とぎ・る 〘自ラ下二〙 往来の人の足跡が絶える。ゆききが絶える。転じて、途中で切れる。途中に切れ目ができ、間があく。中絶する。とだえる。
※日本書紀桃源抄(15C後)「さるほどにかぐら岡と高野とは一つ山でとぎれたぞ」
和英語林集成初版)(1867)「ユキガ フッテ オウライガ togireru(トギレル)

と‐ぎ・る【途切・跡切】

[1] 〘他ラ五(四)〙 中途でたちきる。中断する。
※新色懺悔(1890)〈尾崎紅葉〉一「老女入来るほどに談話(はなし)を途切(トギ)りて一斉に見向けば」
[2] 〘自ラ下二〙 ⇒とぎれる(途切)

と‐ぎら・す【途切・跡切】

[1] 〘他サ五(四)〙 途中で切る。間をあける。中絶する。とぎらせる。
吾輩は猫である(1905‐06)〈夏目漱石〉九「話を途切らすのも礼に欠けると思って」
[2] 〘他サ下二〙 ⇒とぎらせる(途切)

と‐ぎら・せる【途切・跡切】

〘他サ下一〙 とぎら・す 〘他サ下二〙 =とぎらす(途切)(一)
都会憂鬱(1923)〈佐藤春夫〉「弟はちょっと言葉を途切らせてから言った」

と‐ぎれ【途切・跡切】

〘名〙 とぎれること。途中で切れること。中絶。杜絶(とぜつ)。また、そのとぎれた間。
※歌舞伎・夢結蝶鳥追(雪駄直)(1856)二幕「ちっと早いがお客の途切れだ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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