遍参・徧参（読み）へんざん

精選版 日本国語大辞典

へん‐ざん【遍参・徧参】

〘名〙 (「へんさん」とも)

① (遍(あまね)く参学する意) 仏語。禅僧が諸国を歩きまわり、各地の優れた高僧から、広く教えを受けること。

※正法眼蔵（1231‐53）徧参「この泥弾子を徧参すること、始終八年なり」

※仮名草子・都風俗鑑（1681）三「若かりし時は、諸談林を遍参(ヘンサン)せし書籍なんどを」

② 広く諸方をめぐり歩くこと。

※浄瑠璃・仮名写安土問答（1780）二「実父の仇を報はんと。所々変参(ヘンサン)して味方を集め」

出典　精選版 日本国語大辞典