20世紀日本人名事典 「遠山 啓」の解説
遠山 啓
トオヤマ ヒラク
- 生年
- 明治42(1909)年8月21日
- 没年
- 昭和54(1979)年9月11日
- 出生地
- 熊本県小川町
- 学歴〔年〕
- 東京帝国大学数学科〔昭和4年〕中退,東北帝国大学理学部数学科〔昭和13年〕卒
- 経歴
- 横須賀海軍航空隊教官を経て、昭和19年東京工業大助教授となり、24年教授、理学部長を歴任し、45年に定年退官。この間、26年に数学教育協議会を結成、経験から法則性を開示する数学教育を打ち出し、全国的に大きな成果をあげた。33年「量の理論」を提唱、34年には「水道方式による計算体系」を発表し実践。また、切り捨て教育に断固反対し、48年教育誌「ひと」を創刊し、ひと塾、真学塾を開くなど、多面的な業績も残す。著書に「無限と連続」「ベクトルと行列」「微分と積分―その思想と方法」「水道方式による計算体系」「数学の学び方と教え方」「かけがえのない、この自分」などのほか、「遠山啓著作集」(全27巻 太郎次郎社)がある。
出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報