遮て(読み)さえぎって

精選版 日本国語大辞典 「遮て」の意味・読み・例文・類語

さえぎっ‐て【遮て】

〘副〙 (動詞「さえぎる(遮)」の連用形に「て」の付いた「さえぎりて」が変化してできたもの)
① さきだって。あらかじめ。先手を打って。さいぎって。→「さえぎる(遮)」の語誌
東寺百合文書‐は・(建治二年)(1276)七月六日・阿性房静俊書状案「子息大蔵入道并十郎男等、経廻庄家之間、閣代官職静俊、種々令張行候事、存外之間、遮可上子細之由、雖相存候
太平記(14C後)二「預人遮(サヘキッ)相模入道の方に来て申しけるは」
② わざわざ。しいて。むりに。
実隆公記‐文明七年(1475)二月一日「晩頭自前内府有使者、〈略〉則対面、顕職之事誠以自愛、遮而預使者条畏悦不浅之由、令啓了」
浮世草子武道伝来記(1687)三「成川専蔵木村土左衛門が臆病の事、いはずしてあらはれしか共、誰遮(サヘキッ)て評判する者もなかりき」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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