酢貝(読み)すがい

精選版 日本国語大辞典 「酢貝」の意味・読み・例文・類語

す‐がい ‥がひ【酢貝】

〘名〙
① リュウテンサザエ科の巻き貝。北海道南部以南の潮間帯の岩礫地に分布する。殻径約三センチメートル。殻は厚く、ほぼ球形。殻表は緑褐色で青黒い藻類を付着させる。殻口のふたは石灰質で厚く、酢につけると気泡をだしながら動く。肉は食用、からは玩具にする。古くは、ふたをいい、貝殻カラクモガイと呼んだ。
※俳諧・毛吹草追加(1647)中「酢貝(スガイ)とや夕の空の二つ星〈作者不知〉」
貝類、特にあわびの生肉を刻んで酢にひたした料理。
※黄表紙・本の能見世物(1780)「あはびの切片で伊豆一国酸貝(スガヒ)の食ひ飽きだ」

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デジタル大辞泉 「酢貝」の意味・読み・例文・類語

す‐がい〔‐がひ〕【酢貝】

リュウテンサザエ科の巻き貝。潮間帯の岩礁に多い。貝殻は横長の卵形で、殻径約2センチ。殻表は緑褐色。ふたは石灰質で酢につけると泡を出して動きまわる。北海道南部から南に分布。食用。むらくもがい。
貝類、特にアワビ酢の物

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動植物名よみかた辞典 普及版 「酢貝」の解説

酢貝 (スガイ)

学名Lunella coronata
動物。リュウテンサザエ科の巻き貝

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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