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金正日(キム・ジョンイル)体制 きむじょんいるたいせい

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知恵蔵2015の解説

金正日(キム・ジョンイル)体制

1994年から2011年まで続いた、金正日(キム・ジョンイル)による北朝鮮の支配体制。父・金日成(キム・イルソン)主席存命中の1993年4月、軍を統括する国防委員長に就任し、金日成の死去(94年7月)から3年の喪が明けた97年10月、朝鮮労働党の総書記に選出された。これにより名実ともに最高指導者になったわけだが、権力の世襲は74年に開かれた朝鮮労働党中央委員会の秘密会議で内定していたと見られる
主席のポストは、98年の憲法改正によって廃止され、同年、金正日が再任した国防委員長が事実上の国家元首になっている。これは父・金日成を「永遠なる主席」として神格化することで権力世襲を正当化する「遺訓」統治の永続を図ったものと解釈される。一方、国防委員長への再任により、この頃から軍部を国家建設の基軸に据える先軍政治の道を歩み始めた。朝鮮人民軍の兵力を100万人規模に増やし、外貨獲得手段として兵器の輸出も積極的に進めた。核兵器弾道ミサイルの開発にも乗り出し、2003年には核拡散防止条約を正式脱退した。北朝鮮の非核化を求める6カ国協議の期間にも、2度(06年と09年)にわたり地下核実験を行っている。外交も先軍政治を基盤とし、核カードによって譲歩を迫り、エネルギー支援や経済支援を取り付ける「瀬戸際外交」を繰り返したのである。08年8月に脳卒中で倒れると、3男金正恩(キム・ジョンウン)への権力世襲を急いだ。11年12月17日の死去(当局発表)により、2代目の独裁体制は終わりを告げたが、先軍の統治基盤は「遺訓」の継続により、3代の金正恩体制に引き継がれることが確実なものとなっている。

(大迫秀樹  フリー編集者 / 2012年)

出典|(株)朝日新聞出版発行「知恵蔵2015」
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