デジタル大辞泉 「金華山」の意味・読み・例文・類語
きんか‐ざん【金華山】[岐阜の山]
⇒きんかさん(金華山)
岐阜市北東部にある山。標高329メートル。長良川の南岸に位置し、山頂に岐阜城址がある。稲葉山。
1 瀬戸焼の3代藤四郎がの土を用いて焼いたと伝えられる茶入れの称。
2 「金華山織り」の略。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
岐阜市中央部を貫流する長良川の南岸に位置。
「新撰美濃志」に「町の東にありて因幡山とも書き又金花山、破鏡山、一石山などとも喚べり。山の峯別なる故南の方権現のましますをいなば山といひ、北の方古城跡なるを金華山と喚べるはわろし。幾峯ありてもみないなば山、一名金花山なり。北の方の丸山にもと権現の鎮座ありしをのち今の地に遷座ありしにて、丸山がいなば山の本所なるよしを知るべし」とある。山名の由来については諸説あるが、いずれも伝説の域を出ない。
牡鹿半島南東端の太平洋上に位置する島。最高点はほぼ中央で、標高四四四・九メートル、周囲二六キロ、面積約一二平方キロ。全島ほとんど花崗岩からなる円錐状の多樹峰。山は五峰に分れ、全山原生林に覆われ、特別鳥獣保護地区に指定されている。野生のニホンジカ、ニホンザルが共棲し、そのほかワシ、タカをはじめ一〇〇種類以上の鳥類が生息している。「観蹟聞老志」に「
金華山にある黄金山神社は「延喜式」神名帳に記載される小田郡黄金山神社とは別のものであるが、金華山は従来から信仰の対象とされてきた。
出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報
宮城県東部の石巻市に属する島。〈きんかさん〉ともいう。太平洋に浮かび,牡鹿(おしか)半島とは幅約1kmの金華山瀬戸(金華山水道,山鳥の渡ともいう)でへだてられる。面積約9km2,周囲約26km。花コウ岩および花コウ片麻岩よりなり,島の中央に金華山(444m)がそびえる。西側中腹に黄金山(こがねやま)神社があり,749年(天平勝宝1)陸奥国で日本最初の産金が朝廷に献納された際,産金地の遠田郡涌谷町の黄金迫(こがねはさま)に黄金宮が建てられたが,天平勝宝年間にこの島にも黄金山神社が建てられたと伝える。島の周囲には傾動した隆起海食台の平たん面があり,海岸は直接太平洋に洗われて,千畳敷岩や賽の磧(さいのかわら),大箱崎,仁王崎などの奇勝を作っている。ケヤキ,ブナ,モミ,ヤマハンノキなどが密林をなし,野生の猿,鹿が生息している。東方の太平洋海上は暖流と寒流の交わる金華山沖漁場として知られ,島の南東には1876年に建設された金華山灯台がある。石巻,女川(おながわ),石巻市の旧牡鹿町鮎川から船が通じる。
執筆者:長谷川 典夫
金華山沖合は日本有数の漁場として,また金華山周辺は奥の海と呼ばれる航海の難所として知られ,金華山は古来漁業や航海に際しての目標とされてきた。このため金華山は漁業・航海の守護神とされ,出漁には必ず金華山に参詣してから出航したと伝え,沖合でも日没時には金華山に向かって水をまき灯明を上げるならわしであったという。金華山の中腹には黄金山神社,山頂には大海祇(おおうみつみ)神社が鎮座しているが,近世期にはそれぞれ真言宗大金寺,竜蔵権現と呼ばれ,弁財天をまつる山として信仰を集めてきた。金華山信仰は修験者の布教などによって沿岸部はもちろんのこと,農村部にも広く浸透し,東北地方一帯に金華山講が分布している。その信仰には金運の神,福神としての性格も強く,その要因として弁財天をまつること以外に,その立地条件によって東方海上の理想郷と観念されたり,古代陸奥国の黄金産出と結びついて黄金の島と観念されてきたことなどが考えられる。
執筆者:宮本 袈裟雄
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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出典 日外アソシエーツ「事典・日本の観光資源」事典・日本の観光資源について 情報
※「金華山」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...
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