銭(貨幣)(読み)せん

世界大百科事典(旧版)内の銭(貨幣)の言及

【貫】より

…(1)通貨の単位。中国の宋代のころに始まる通貨の単位で,銭貨1000文(もん)のことをいう。この名称は銅銭1000枚の穴に緡(びん)(鏹(きよう)ともいい,ぜにざしのこと)を貫いて束ねたことに由来し,日本でも唐銭,宋銭の流入に伴って室町時代前後から用いられるようになった。…

【米価】より

【持田 恵三】
【前近代の米価】
 米価は日本においては,かつてはつねに物価の中心的な地位を占めていたが,それが経済社会に大きな影響を及ぼしてくるのは,社会的分業化と貨幣経済化の度合に応じている。
[古代~中世]
 今日,奈良~平安初期の皇朝十二銭で評価された古代の米価動向を知ることができ,とくに8世紀後半に急激な米価高騰が生じたが,その原因は主として貨幣需要を上回る増鋳と新銭改悪によるものであり,また,平安初期も高騰はあとをたたず公定米価を定めたり,京中で官米の放出による物価安定をはかったりしているが,貨幣流通も京畿周辺に限られていたので,高騰による悪影響はきわめて限定されたものであった。しかし,中世に入り,荘園年貢の代銭納化が全国的に進展するにともなって,物価に占める米価の比重は高まった。…

※「銭(貨幣)」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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