鋸引・鋸挽(読み)のこぎりびき

精選版 日本国語大辞典 「鋸引・鋸挽」の意味・読み・例文・類語

のこぎり‐びき【鋸引・鋸挽】

〘名〙
① のこぎりで木材などをひき切ること。
※慶応再版英和対訳辞書(1867)「Pitman 鋸引スル時穴ノ中ニ立ツ人」
② 江戸時代まで行なわれた刑罰の一つ。竹のこぎりで罪人の首をひき切る極刑。江戸時代も初期は、罪人を首だけ出して穴埋めにし、二日間晒(さら)し、その左右にのこぎりを置いて望む者に首をひかせたが、のちには罪人のえり首に傷をつけ、その血をつけたのこぎりを置く形に改められ、そのあと引回しのうえ磔(はりつけ)に処した。おもに主人殺しに科せられた刑罰。鋸引晒(のこぎりびきさらし)。鋸責め。
随筆・折たく柴の記(1716頃)下「近例、主人・父母を殺せしものの事は、鋸引といふものに行はれ」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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