長井宗秀(読み)ながい・むねひで

朝日日本歴史人物事典 「長井宗秀」の解説

長井宗秀

没年嘉暦2(1327)
生年:文永2(1265)
鎌倉後期の御家人。時秀と安達義景の娘との子。弘安5(1282)年引付衆となり,同年宮内権大輔に任官。その後評定衆に任ぜられる。永仁1(1293)年には執奏および北条宗宣と共に越訴頭人となる。また執権北条貞時寄合衆として,政治の中枢に参画し重要な役割を果たす。同年には引付頭人に昇格。正安2(1300)年ごろ掃部頭に任官。貞時の死後は,執権北条高時主宰の寄合に加わり,得宗専制体制を支える役割を果たす。正五位下を極位とする。また歌人としても知られ,『新後撰和歌集』以下の勅撰集に入集。

(佐々木文昭)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「長井宗秀」の解説

長井宗秀 ながい-むねひで

1265-1327 鎌倉時代幕府官僚。
文永2年生まれ。長井時秀の子。幕府の引付衆,評定衆となって北条貞時を補佐し,永仁(えいにん)6年引付頭人となる。貞時の死後は宿老として安達時顕(あだち-ときあき),長崎高綱らと北条高時を補佐した。のち出家。歌人でもあった。嘉暦(かりゃく)2年死去。63歳。法名は道雄

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