長谷川 伸(読み)ハセガワ シン

20世紀日本人名事典 「長谷川 伸」の解説

長谷川 伸
ハセガワ シン

大正・昭和期の小説家,劇作家



生年
明治17(1884)年3月15日

没年
昭和38(1963)年6月11日

出生地
神奈川県横浜市太田日の出町

本名
長谷川 伸二郎,のち伸

別名
筆名=山野 芋作,長谷川 芋生,浜の里人

主な受賞名〔年〕
菊池寛賞〔昭和31年〕,朝日文化賞(昭36年度)〔昭和37年〕

経歴
小学校中退後、小僧、建設作業員、石工などをし、その間に文学の勉強をする。以後、内外商事週報、ジャパン・ガゼットなどの臨時雇い記者を務め、明治42年横浜毎朝新聞を経て、44年都新聞に移り、「都新聞」紙上に「横浜音頭」などを発表。大正11年「サンデー毎日」に「天正殺人鬼」他短編を発表。13年発表の「作手伝五左衛門」以降、長谷川伸の筆名を使う。同年発表の「夜もすがら検校」が出世作となり、14年都新聞を退社して作家活動に入る。以後、「沓掛時次郎」(昭3年)、「瞼の母」(5年)、「一本刀土俵入」(6年)など股旅物の戯曲や「紅蝙蝠」(5〜6年)、「刺青判官」(8年)などの時代小説で一時代を画す。とくに股旅物は沢田正二郎らの舞台上演や映画化で人気を博した。やがて史実を尊重した歴史小説へと傾倒し、「荒木又右衛門」(11〜12年)や「相楽総三とその同志」(15〜16年)などを発表。戦後はさらに徹底した史伝体の「日本捕虜志」(24〜25年)を書き、31年同書および多年の文学活動で菊池寛賞を受賞、37年には多年にわたる演劇界への貢献で朝日文化賞を受賞した。また戦前から二十六日会、新鷹会など研究会を自宅で開き、山手樹一郎山岡荘八、村上元三ら多くの後進を育てた。「長谷川伸全集」(全16巻 朝日新聞社)がある。遺志により財団法人・新鷹会と長谷川伸賞が設立された。

出典 日外アソシエーツ「20世紀日本人名事典」(2004年刊)20世紀日本人名事典について 情報

367日誕生日大事典 「長谷川 伸」の解説

長谷川 伸 (はせがわ しん)

生年月日:1884年3月15日
大正時代;昭和時代の小説家;劇作家
1963年没

出典 日外アソシエーツ「367日誕生日大事典」367日誕生日大事典について 情報

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