開広・明広(読み)あけっぴろげ

精選版 日本国語大辞典 「開広・明広」の意味・読み・例文・類語

あけっ‐ぴろげ【開広・明広】

〘名〙 (形動) (「あけひろげ(開広)」の変化した語)
① 戸、障子などを開け放すこと。また、そのさま。
※旧聞日本橋(1935)〈長谷川時雨大丸呉服店「表附きは明(アケ)っぴろげではなく土蔵造りのところどころに間口があり」
② 心のうちを包み隠さないこと。また、そのさま。
※あの道この道(1928)〈十一谷義三郎〉一「どっちかと云へば、言葉にも表情にもあけっぴろげに精力の迸(ほとばし)りさうな女でゐて」

あけ‐ひろ・げる【開広・明広】

〘他ガ下一〙 あけひろ・ぐ 〘他ガ下二〙
① すっかりあける。広くあける。あけっぴろげる。
※枕(10C終)一七九「『いみじう、御門を、今宵らいさうとあけひろげて』と聞えごちて」
② 解いて広げる。包んだものなどを開いて広く置く。
③ 心の中を包みかくさず表に出す。
※箱根行(1915)〈里見弴〉上「全く開放(アケヒロ)げた一種の深い親みが」

あけ‐ひろげ【開広・明広】

〘名〙 (形動) =あけっぴろげ(開広)
若い人(1933‐37)〈石坂洋次郎〉上「両手を頭の下にあてて、あけひろげな形で伸々と寝ころんで居た」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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