普及版 字通 「雁(漢字)」の読み・字形・画数・意味
雁
人名用漢字 12画
(異体字)鴈
15画
[字訓] かり
[説文解字]
[字形] 形声
声符は厂(かん)。〔説文〕四上に「雁鳥なり。隹に從ひ、人に從ふ。厂聲」(段注本)とし、「讀みて鴈の(ごと)くす」という。字が人に従うものとすれば、それは人にあうときの礼物として、雁を贄(おくりもの)とする俗を示すものかもしれない。〔左伝、荘二十四年〕「男の贄には、大なるは玉帛、小なるは禽鳥」とみえる。常時には贄として鵝雁(あひる)の類を用いたようである。
[訓義]
1. かり、かりがね。
[古辞書の訓]
〔字鏡〕鴈 チヒサキカリ・カリ/雁 ミサゴ
[声系]
〔説文〕に鴈を厂声とするが、雁の省声でその異文とみるべき字。また火部十上に「は火色なり。~讀みて鴈の(ごと)くす」とする字がある。
[語系]
雁・鴈ngean、鵝ngaiは声近く、〔爾雅、釈鳥、注〕に「野に鴈と曰ひ、家に鵝と曰ふ」、また〔方言、八〕に関の東では雁を鵝、南楚の外では鵝というとする。ともにその鳴き声をとる擬声語である。
[熟語]
雁引▶・雁影▶・雁鵝▶・雁喙▶・雁戸▶・雁語▶・雁鴻▶・雁行▶・雁翅▶・雁歯▶・雁使▶・雁字▶・雁児▶・雁書▶・雁序▶・雁信▶・雁陣▶・雁声▶・雁素▶・雁足▶・雁柱▶・雁▶・雁奴▶・雁頭▶・雁堂▶・雁▶・雁帛▶・雁泊▶・雁幣▶・雁鶩▶
[下接語]
一雁・雲雁・遠雁・家雁・過雁・客雁・帰雁・魚雁・胡雁・候雁・鴻雁・残雁・贄雁・初雁・数雁・栖雁・赤雁・隻雁・聴雁・沈雁・庭雁・天雁・度雁・白雁・病雁・捕雁・眠雁・遊雁・落雁・旅雁・雁
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報