雲渓支山(読み)うんけい・しざん

朝日日本歴史人物事典 「雲渓支山」の解説

雲渓支山

没年明徳2/元中8.11.14(1391.12.10)
生年:元徳2(1330)
南北朝期の臨済宗の僧。一説に明徳2/元中8年6月19日示寂。美濃(岐阜県)の人。俗姓土岐氏。道号ははじめ雲石といい,率性道人とも称した。雪村友梅の法を嗣ぎ,一山一寧の孫弟子に当たる。雪村没後,墓所の大竜庵の塔主を勤めてのち播磨(兵庫県)に下り,法雲寺,宝林寺に住し,帰って山城(京都府)安国寺の住持となる。嘉慶2(1388)年,相国寺の第5世となり,退いたのちは,寺内に玉竜庵を構えて閑居した。のちにこの一派は,同じ一山派である太清宗清の雲頂院とともに,多く副僧録としての蔭涼軒役職を出し,五山の行政面に深く関与した。<著作>『雲渓山禅師語録』<参考文献>玉村竹二臨済宗史』

(石井清純)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「雲渓支山」の解説

雲渓支山 うんけい-しざん

1330-1391 南北朝時代の僧。
元徳2年生まれ。土岐頼清の子。臨済(りんざい)宗。雪村友梅の法をつぐ。播磨(はりま)(兵庫県)に護聖寺をひらく。京都安国寺住持をへて相国寺5世となる。晩年同寺内に玉竜庵をたててしりぞいた。明徳2=元中8年11月14日死去。62歳。美濃(みの)(岐阜県)出身別号に率性道人。語録に「雲渓山禅師語録」「雲渓山禅師疏」。

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