霞ヶ浦(旧町名)(読み)かすみがうら

日本大百科全書(ニッポニカ) 「霞ヶ浦(旧町名)」の意味・わかりやすい解説

霞ヶ浦(旧町名)
かすみがうら

茨城県中央部、新治郡(にいはりぐん)にあった旧町名(霞ヶ浦町(まち))。現在はかすみうら市の東部を占める地域。1955年(昭和30)下大津(しもおおつ)、美並(みなみ)、牛渡(うしわた)、佐賀、安飾(あんしょく)、志士庫(ししくら)の6村が合併して出島村となったが、1997年(平成9)名称変更して霞ヶ浦村となり、同時に町制施行した。2005年(平成17)同郡千代田町(ちよだまち)と合併して市制施行、かすみがうら市となった。旧町域は国道354号が通じ、JR常磐(じょうばん)線土浦駅からバスがある。1987年霞ヶ浦大橋が開通、対岸玉造(たまつくり)町(現、行方(なめがた)市)と結ばれた。台地と湖岸低地よりなる。中世は小田氏から佐竹氏の支配を経て、近世は水戸藩と土浦藩に属した。農漁業が主産業で、養豚と蓮根(れんこん)の産が多いほか、米、クリ、ナシの栽培が行われる。漁業ではワカサギシラウオ漁獲、加工されるが、漁獲量は減っている。椎名(しいな)家住宅は国指定重要文化財。歩崎(あゆみざき)は県指定名勝で歩崎公園となっており、付近に水族館、民家園、歩崎森林公園、郷土資料館がある。

[櫻井明俊]

『『出島村史』正続(1971、1978・出島村)』

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