青の洞門(読み)アオノドウモン

デジタル大辞泉 「青の洞門」の意味・読み・例文・類語

あお‐の‐どうもん〔あを‐〕【青の洞門】

大分県中津市本耶馬渓町の山国川右岸にある洞穴道。18世紀中期に僧禅海が三十余年かかって掘削したと伝えられ、菊池寛小説恩讐の彼方に」の題材とした。

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

日本歴史地名大系 「青の洞門」の解説

青の洞門
あおのどうもん

[現在地名]本耶馬渓町曾木 青

曾木そぎ集落対岸にある、奇岩絶壁をくりぬく隧道。県指定史跡。古河古松軒は天明三年(一七八三)羅漢らかん寺よりここを通過し、「西遊雑記」に次のように述べている。

<資料は省略されています>

また文化一〇年(一八一三)九月、「日本九峰修行日記」で野田泉光院は、「川あり繰りぬきの穴道廿間計り、又十間計り二ケ所にあり。此れ回国修行者建立せし道也。先年洪水の時此川を渡り多く流死の者有り、因て斯の新道を拵らへたりと云ふ。文化年中より凡そ八九十年前なり」と記している。「下毛郡誌」によると、僧禅海は越後高田藩士福原勘太夫の一子で、俗名市九郎。延宝二年(一六七四)に生れ、壮年の頃江戸に出、やがて六十六部の姿に身をやつし、諸国霊場巡拝の途につき、羅漢寺参拝の途上、享保六年(一七二一)大願を発して単独工事に着手した。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

世界の観光地名がわかる事典 「青の洞門」の解説

あおのどうもん【青の洞門】

マルタ島南部、世界遺産(マルタの巨石神殿群)に登録されているハギアルキム神殿(Hagar Qim Temples)、ムナイドラ神殿(Mnajdra Temples)の近くに位置する、断崖絶壁の海岸線にある海岸洞窟(海蝕洞)。首都バレッタ(Valletta、Belt Valletta)からバスで1時間弱、ズッリー(Zurrico、Zurrieq)の町から約2kmの場所にある。海面が穏やかな晴れた日には、洞門の中に陽光が降り注ぎ、海面がエメラルドブルーに輝くことから、南イタリアのカプリ島の「青の洞窟」と同様に、人気の観光スポットになっていて、ボートで訪れることができる。ただし、天候によっては洞窟内には入れない。

出典 講談社世界の観光地名がわかる事典について 情報

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