青谷上寺地(あおやかみじち)遺跡(読み)あおやかみじちいせき

知恵蔵 の解説

青谷上寺地(あおやかみじち)遺跡

鳥取市の青谷上寺地遺跡で出土していた約2000年前(弥生時代中期)の人骨から2001年4月、3体の脳組織の一部が検出され、日本人のルーツなどを探るDNA分析も開始。04年5月には韓国・礼安里(イエーアンニ)遺跡の人骨とよく似ていることが分かった。同遺跡は1998年から調査されており、これまでに殺傷痕のある人骨10人分以上を含む92人の弥生人骨のほか、約250点の鉄器、大量の卜骨(ぼつこつ)、青銅製品、絹織物、中国・新の銅貨「貨泉(かせん)」、連子窓などの建材、精巧な木製品、護岸のような施設の跡などが発見されており、日本海の交易拠点とも考えられる大規模遺跡。

(天野幸弘 朝日新聞記者 / 今井邦彦 朝日新聞記者 / 2007年)

出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報

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