須く・応く(読み)すべからく

精選版 日本国語大辞典「須く・応く」の解説

すべから‐く【須く・応く】

〘副〙 (サ変動詞「す」に推量助動詞「べし」の補助活用「べかり」のついた「すべかり」のク語法。多く下に推量の助動詞「べし」を伴って用いる) 当然なすべきこととして。本来ならば。
※四分律行事鈔平安初期点(850頃)「若し犯過の比丘尼(スベカラク)治す応き者あらば、一月両月苦使せしめよ」
徒然草(1331頃)二一七「徳をつかんと思はば、すべからく、まづその心づかひを修行すべし」
[語誌](1)「須」を訓読する際に生じた語。中古初期には単に「べし」とだけ読まれることが多かったので用例が少ないが、中期以後盛んに用いられるようになった。「べし」のほか、「む」や命令表現で再読する例もみられる。
(2)中古後期の古記録では「須…、(然而)…」(スベカラク…ベシ、シカルニ/シカレドモ)や「雖須…」(スベカラク…トイヘドモ)のように、下に逆接で続く用例が多い。これは、「本来、当然…であるべきところだが」という文脈に用いられた平安鎌倉期の古記録特有の語法と思われる。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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