頭陀・杜多(読み)ずだ

精選版 日本国語大辞典 「頭陀・杜多」の意味・読み・例文・類語

ずだ ヅダ【頭陀・杜多】

〘名〙 (dhūta の音訳。抖擻(とそう)と訳す。衣食住に対する欲望をはらいのける修行の意) 仏語。
① 生活規律として仏道修行のために定められたもので、一二を数え、十二頭陀行という。転じて、僧が食物を乞いながら行脚野宿などして仏道修行に励むこと。→十二頭陀(じゅうにずだ)
顕戒論(820)中「其弟子衆亦皆苦行貴頭陀
※康頼宝物集(1179頃)中「仏の御弟子羅旬比丘は頭陀をすれども食物を得難く」
② (転じて) その僧。
梁塵秘抄(1179頃)二「法花経しばしも保つ人、十方諸仏よろこびて、持戒づだにことならず」
※俳諧・俳諧勧進牒(1691)上「頭陀に入し五器一具、難波津旅亭に捨しを破らず」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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