頸城油ガス田(読み)くびきゆガスでん

改訂新版 世界大百科事典 「頸城油ガス田」の意味・わかりやすい解説

頸城油・ガス田 (くびきゆガスでん)

新潟県西部の頸城平野北部にある油・ガス田。1954年帝国石油によって発見された。96年には日産58kl原油を生産している。地質構造は,海岸から沖合にまたがるドーム構造と,この南の内陸部にあるドーム構造との複合体である。油層は第三紀中新世の寺泊層中の砂岩および凝灰岩である。原油は海岸から沖合にひろがるドーム構造の翼部にあるレンズ状の砂岩にトラップされ,天然ガスは,ドーム構造の頂部にトラップされたものと,翼部で断層によってトラップされたものとがある。油・ガス層の面積は8km2で,深度約700~1000mの範囲に20枚以上ある。海洋部分の開発は四つの人工島から行われた。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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