顰(漢字)

普及版 字通 「顰(漢字)」の読み・字形・画数・意味


24画

(異体字)
19画

[字音] ヒン
[字訓] しかめる・ひそめる・うれえる

[説文解字]

[字形] 形声
声符は(頻)(ひん)。〔説文〕十一下に「水を(わた)りて顰戚(ひんしゆく)するなり」とあり、〔玉〕に「顰蹙(ひんしゆく)するなり。憂愁して樂しまざるのなり」という。〔説文〕に渡水のことをいうのは、の省文に従うと解するからであろう。金文の順ももと(じゆん)に作り、やはり渡水の意を含む。順は孝子の徳をいう字で、金文には父祖に対して自ら順子という。水際で行われる儀礼をいう語で、葬送の儀礼に関するものと思われる。顰が顰蹙の字であるのも、その関連において理解すべきであろう。字はまたに作り、(賓)(ひん)声の字と関係がある。は神を迎えること、殯は葬送の礼をいう。

[訓義]
1. しかめる、顔をしかめる、ひそめる、眉をひそめる。
2. うれえる、かなしい。

[古辞書の訓]
立〕顰 ヒソム

[熟語]
顰蹙顰笑
[下接語]
一顰・開顰・学顰・含顰・嬌顰・軽顰・孤顰・効顰・笑顰・美顰・微顰・慕顰・柳顰

出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報

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