朝日日本歴史人物事典 「飯田新七(初代)」の解説
飯田新七(初代)
生年:享和3(1803)
江戸後期の商人で,百貨店高島屋の店祖。越前国敦賀(福井県敦賀市)の中野家に生まれ,幼名は鉄次郎。京都の呉服商に奉公し,この間新七と改名。文政11(1828)年烏丸松原上ルの米穀商・高島屋飯田儀兵衛に入婿。屋号は出身地の近江国(滋賀県)高島郡にちなんでいる。古着の行商を始め,天保2(1831)年古着木綿商「たかしまや」を開業。良品・廉価販売,正札掛値なしを経営方針に,幕末の動乱期に機動性を発揮し,新興商人としての基盤を固めた。<参考文献>高島屋150年史編纂委員会編『高島屋150年史』
(前田和利)
出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報