飯田新七(2代)(読み)いいだ・しんしち

朝日日本歴史人物事典 「飯田新七(2代)」の解説

飯田新七(2代)

没年:明治11.9.9(1878)
生年:文政10(1827)
江戸末期・明治初期の商人京都の香具商上田家に生まれ,幼名は直次郎。呉服商に奉公し,嘉永4(1851)年飯田家に入婿,新太郎と改名。翌年家督を継ぎ2代新七を襲名安政2(1855)年家業を呉服木綿商に転換させて高島屋の基礎を築いた。「自利利他」の精神を守り,仕入先との良好な関係をつくって良品廉価販売を貫いた。博覧会への出品,外商との美術織物の取引,段通店の開店など,進取性を発揮して業容を拡大する一方,店員身分制度を導入して組織を整備した。<参考文献>高島屋150年史編纂委員会編『高島屋150年史』

(前田和利)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「飯田新七(2代)」の解説

飯田新七(2代) いいだ-しんしち

1827-1878 幕末-明治時代の商人。
文政10年生まれ。京都の香具商上田七右衛門の次男。呉服商に奉公後,初代飯田新七の長女歌子の婿となり,嘉永(かえい)5年家督をつぐ。安政2年古着商をやめて呉服商に転業西陣などの織物業者や染色業者と提携し,高級呉服店高島屋の地歩をかためた。明治11年9月9日死去。52歳。初名は直次郎。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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