飯盛山(大阪府)(読み)いいもりやま

日本大百科全書(ニッポニカ) 「飯盛山(大阪府)」の意味・わかりやすい解説

飯盛山(大阪府)
いいもりやま

大阪府中東部、大東市と四條畷市(しじょうなわてし)の境にある山。生駒(いこま)山地の一支峰。標高314メートル。金剛生駒紀泉国定公園(こんごういこまきせんこくていこうえん)に属す。西麓(せいろく)を東高野(こうや)街道が通り、京都を扼(やく)する要衝地として、南北朝から室町時代には山頂に城が構えられた。1334年(建武1)楠木正成(くすのきまさしげ)がここを攻略し、1348年(正平3・貞和4)楠木正行(まさつら)が麓(ふもと)の四條畷で戦死した。1532年(天文1)畠山(はたけやま)氏と細川氏の争奪の戦いがあり、1560年(永禄3)には三好長慶(ながよし)が居城を構えた。山頂に往時の石塁をとどめる。

[位野木壽一]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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